足し算メイクと引き算メイク

メイクアップというのは、メイクをすることで、顔を前よりよく見せることです。ただ、それが常に、前よりも派手に、華やかに見せるというばかりではありません。顔から、色々なパーツを「引き算」するようなメイクだって楽しめます。
「引き算」メイクがおもしろいなと思うようになったのは、ある雑誌の特集がきっかけでした。それは、ちょっと前の特集なのですが、森ガールとか、ナチュラル系の女子の特集があったときの、メイクのコーナーでした。ナチュラル系の女子を目指すには、お化粧もナチュラルでなければなりません。「必要最低限のメイク」というのが、基本的なコンセプトでした。しかしそれだけではありません。すっぴんでも華やかに見えてしまうような、「派手め」な顔の作りの女子は、そこから「引き算」をしていくのです。
例えば眉だったら、くっきりはっきりしているラインではなく、もっとふわっとした曖昧な眉ラインを目指します。なので、眉の全体の毛の長さは残して、ラインを曖昧にします。そしてアイブロウライナーでラインを書くことはせずに、パウダーで全体をぼかします。かつ、そのパウダーも黒ではなくけっこう薄い茶色を使います。そうすることで、赤ちゃんのような眉に仕上げるのです。
アイラインも、基本的には引きません。ただ、それでも目の輪郭がはっきりしている人はいます。二重がばっちりだと、どうしても目力が強くなってしまいます。普通だったらうらやましいところですが、この「引き算」メイクだと、逆の方向に工夫します。アイラインを茶色で書いて、黒い輪郭を曖昧にします。さらにマスカラも薄くブラウン系のものをつけることで、目全体的の印象を柔らかくします。
メイクによって、人が作り出したいイメージや印象というのもさまざまなのだなと改めて思いました。メイクをするからといって、常に「足し算」で顔をはっきりさせるばかりではないのですね。「引き算」とは奥が深いな、と思いました。